【活動報告】国産紅茶フェスタに行ってきました。

台風が近づいていますね。
皆様、家の備えは大丈夫ですか?

 

16日に行われた、HDC名古屋の「国産紅茶フェスタ」に行ってきました。

http://www.hdc.jp.net/nagoya/

会場の様子

このHDC名古屋は、家のインテリアやエクステリア(外観)を扱う様々な会社のショールームが集まった「住まいのデパート」のような施設です。
2つの階がブースが区切られていて、それぞれ壁材の会社やキッチンの会社などが入っています。

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そしてその一角に、東海地方を中心に全国から集まった和紅茶のブースが点々と……

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ちょっとなんかさぁ……
もうちょっとなんとかこう、ねぇ、出店してくれている方への思いやりがほしかったな~(^^;)

壁と壁の隙間に配置された方とか、通路から奥まったところにあって気づかなかった方とか、
出店数は少ないのに、ちょっとしたオリエンテーリング状態です。

生産者さんたちが直販してくれているので、茶づくりに対する思いを聞きながらブースを回りました。

雪で茶樹が全滅してから、5年かけて復活したことを話してくれたお店
時期や品種によって味が違うことを、実際に飲み比べさせてくれたお店
紅茶と緑茶の力の入れどころの違いについて教えてくれたお店
地元愛にあふれたお店

ほんっといろいろな苦労があり、お話を聞いていてとても面白かったです。
出している紅茶も、あっさりしたほうじ茶風味で日本人好みのものから、
しっかりタンニンを感じる紅茶らしいもの
ハーブやフルーツを混ぜた変わり種などがありました。

試飲の他、紅茶のケーキやお饅頭も販売しています。
んま~い

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中央のイベントブースでは、今回出店できなかったお店の飲み比べや、
生フルーツティーの販売を行っています。

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国産紅茶セミナー

さて、今回の目的は、「国産紅茶セミナー」。 ※16日限定

「紅茶の会」代表の藤原 一輝さんから、国産紅茶の歴史について学んだあと、
英米文学に詳しい作家の奥田 実紀さんと共に、紅茶のテイスティング体験を行いました。

日本の紅茶生産の歴史

まずはお茶全体の歴史をおさらいしました。
お茶は、緑茶(煮だし茶→抹茶→煎茶)⇒ウーロン茶⇒紅茶 の順に発展していきます。

日本には、お茶自体はかなり古い時代から入っていたのですが、
発酵茶が開発された14世紀は、日本は戦国時代~江戸時代にあたり、外国との交流が少なかった時期でした。
そのため、日本は緑茶中心の文化圏になりました。

明治時代に入り、富国強兵のための外貨が必要となった日本は、茶と絹を輸出し始めます。←これしか売るものがなかったらしい。
お茶も紅茶のほうがよく売れたので、茶農家に紅茶を作るよう奨励します。
(でも、それならなぜこの時代に紅茶文化が浸透しなかったの? と聞いていて疑問を感じましたが、
後から考えると、この時生産していたのはあくまで輸出品だったので、日本の庶民の口には入らなかったんですね。)

しかし、世界恐慌やら紅茶の輸入自由化やらで、安くて高品質なインド・スリランカの紅茶が世界を席巻し、
日本の紅茶業は衰退していきます。
(半面、安い海外紅茶やペットボトル飲料などで、逆に庶民に普及していったのは皮肉なものですね。)

2000年代になると、各地で「町おこし」が行われます。
町おこしの「ネタ」として、各地の茶生産地で「日本産紅茶 = 和紅茶」が再び脚光を浴び始めました。

藤原さんは「地元の紅茶」を「地ビール」ならぬ「地紅茶」と名付け、
「紅茶の会 代表」として、その普及に力を注いでいるということでした。
11/4~5にかけて、熊本県水俣市で「全国地紅茶サミット」を開催します。
第16回 2017年 「第16回全国地紅茶サミットinみなまた」(11/4・5開催予定)    熊本県水俣市 

「最近、和紅茶が流行り始めてきてるな~」
と感じていましたが、「町おこし」ブームの一環だったんですね。

テイスティング体験

続いて、奥田さんのテイスティング体験のコーナーです。

5種類の紅茶を飲み比べます。

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5種類は、品種のみ開示されていて、やぶきた、べにふうき2種、つゆひかり、みなみさやか の5種類です。
参加者は水が入った紙コップとスプーンを持ち、
それぞれスプーンでひとさじずつすくって、ズズッとすすって味や香りを分析します。
終わったら、スプーンを水ですすいで、お茶が混ざらないようにします。

3が一番「紅茶」のイメージに近かったです。

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好きな番号に対する投票と、答え合わせをしました。

 

まとめ

「日本の紅茶は、薄いし妙に酸っぱい」というイメージがあり、
「育て方や品種が紅茶向きでない」という話も知っていました。

それに対して
「無理に緑茶品種で作らなくとも、紅茶向き品種を植えればいいんじゃないの?」
と疑問だったのですが、
そもそも植えても収穫ができるまで5年はかかるということと、
「葉っぱを採ってきて発酵させる」という一言の工程に対して、発酵させる気温や湿度、育て方、摘む時期……など、
沢山の要因があって、各地で試行錯誤している段階だということを知ることができました。

「紅茶のゴールデンルールでは、沸騰したお湯を注げ、とあるが、
水の質も葉の質も違うので、おいしい和紅茶を淹れようと思っても、それは必ずしも当てはまらない。
和紅茶はまだ発展途上のジャンルなので、常識を外してトライするのが面白い。」
と、藤原さんも仰っていました。

リアルな生産者の声を聞くことでしか、得られない情報ってありますね。
とても楽しい時間でした。
(あまりにも熱心に聞いてたら、イベントを取材していた新聞社の方から声をかけられました。あー恥ずかし!)

 

国産紅茶フェスは。9/18(月祝)まで、大名古屋ビルヂング10F・11FのHDC名古屋で行われています。

回り方のコツとしては、最初に11Fの受付で地図を受け取ること!!(笑)

そしてくじ引きを引くことを忘れないでください。

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あたると500円券がもらえます。

あと1種買いたいけど予算オーバー!という瀬戸際に使えます。大事です。

これからブームになる(はずの)国産紅茶の世界。
どうか覗いてみてください。

 

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