【報告:⑧子育て相談部】子育て異文化交流~ロシア料理を食べよう~

2019年子育て相談部の初イベントは、子育て異文化交流!

赤ちゃんのいるロシア人家族と一緒に、お手製のロシア料理を食べながら交流しました。8組の親子が参加してくださり、賑やかな会となりました。

【開催日】3月10日

★ゲスト★

Iさん・・・パパ。物理関係の研究のため来日してもうすぐ3年。日本語OK。

Mさん・・・ママ。妊娠中に来日し、出産。日本語があまりわからない中、育児に奮闘中。

Eちゃん・・・1歳9か月の女の子。

 

★内容★

まずは、ママのMさんによるロシアについてのプレゼンからスタート。

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ロシア=極寒のイメージですが、ご家族の出身都市はロシアでも南の方に位置しているのでシベリア程は寒くないそうです(でも、冬に川が半分凍るくらいには寒いそう)。春には色鮮やかな草花が咲き誇り、夏のマーケットにはたくさんの果物や野菜が並びます。街並みの写真がとても美しかったです。

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マースレニツァというロシア伝統の春のお祭り(カーニバル)の紹介もありました。「冬を送る祭り」という意味があるらしく、毎年2月または3月に行われています。イベント当日はまさに今年のお祭り期間!ということで、このお祭りの一番のごちそうである「ブリヌイ」(ロシア風クレープ)も作ってくれました(紹介はのちほど)

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イベント前に、日本人参加者から事前にもらっていた質問への回答もありました。

・ロシアと日本の子育ての違い

→「日本はトイレが清潔だし数も多くて、助かる!」とMさん。

→ロシアの家庭のトイレトレーニングは1歳を過ぎたらすぐ!遠く離れた日本にいても「親からのプレッシャーに疲れちゃう・・・」そう。

→ロシアでは、おばあちゃんが孫を預かることが多いけど、近年は自分のペースで老後を楽しみたい人も増えているとか(日本でいう孫疲れ?)などなど

・寒い時期はどうやって遊ばせているの?

→完全防寒で外で思いっきり遊ぶようです。他、乳幼児のいるママさんにとって「散歩」は重要らしく、どんな天候でどんなに疲れていても毎日ベビーカーで散歩にいくようです)

・ロシアの離乳食はどんな感じ?

→ズッキーニから始めるそうです。日本で教わる離乳食の順番や内容とは結構異なって面白かったです。

・家事や育児の分担はどう決めている? 

→Iさんは家にいるときは家事・育児に積極的だけど、ロシア人男性では珍しいそうです

 

さぁ気になるロシア料理の登場です!

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まずはボルシチ。ビーツの赤色が特徴的な、野菜やお肉がたっぷりの煮込みスープです。日本でいう味噌汁のようなもので、各家庭の味があるそうです。

トマトのブイヨンベースのスープで、ほろほろに煮込まれた牛肉のうまみが濃縮されており、体が温まってとてもおいしい!キャベツやニンジン、じゃがいもなど細かく刻まれた野菜がたくさん入っていて健康的です。

スメタナというサワークリームを加えて食べるのが定番らしいのですが、なかったので彼女たちがスーパーで見つけた、スメタナに一番近いヨーグルトでいただきました。

「スープにヨーグルト・・・?」と思いましたが、この酸味が合うんです!

 

お次は、春祭りのときに食べられる「ブリヌイ」です。

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食べ方は色々ですが、今回は中に具材を詰めたバージョンとジャムやペーストをつけて食べるバージョンでいただきました。

中身は色々で、ひき肉とバジル、マッシュルームとたまねぎ、カッテージチーズとベリージャムなどおかず系からデザート系まで。

また、ロシアの「イクラ」も登場!Iさん曰く、イクラはロシア語だそう。

いろんなフレーバーがあって美味しかったです。個人的なお気に入りは、クルミとコンデンスミルクを和えたペーストです。

 

おなかを満たした後は、Mさんから日本人参加者への質問タイム。

 

日本での子育てでMさんが一番悩んでいること、それは「公園や道端で知らない人がわが子に話しかけたり、触ったり、飴などをくれるのを角を立てずに断る方法」でした。子どもと散歩すれば、そのような経験がある方も多いのではないでしょうか?

ロシアではあり得ないそうです。「夫のお母さんとは、ほぼあらゆる点で考え方が異なるけど、知らない人からのわが子へのコンタクトは許すべきじゃないという点では一致してるの」とMさん。最初は日本ではそういうものなのかと受け入れていたそうですが、あまりの頻度に違和感を覚えつつも、悪気がない相手に失礼のないようにしたいという葛藤から悩みが膨らんでしまったそう。

ほとんどの場合、親切心や子ども可愛さに接してくるお年寄りがほとんどだと思うのですが、言葉がわからなかったり、いたずら目的かわからなかったりする場合は不安ですよね。日本人同士でも、いたずらや誘拐は怖いです。

「確かに、子どもが日本で知らない人からのコンタクトに慣れたら、ロシアに戻ったときに心配ですね」「小さいうちは親が一緒にいるから大丈夫では?小学校に上がったら注意する」「笑顔で『すみません』と言いながら立ち去ろう」など意見が出ました。読んでくださっている皆さまはいかがでしょうか?

あっという間の3時間(!)でしたが、まだまだ話し足りないくらいでした!

 

最後にこのイベントの経緯を少し・・・

主催者の私が、Mさん家族と同じアパートで、同じ年の子どもがいることがきっかけでお友達になりました。

Mさんは、初めての子育てや日本での生活の中で知りたいことがたくさんあります。

私は上の子がいるので彼女の疑問や悩みに答えてきましたが、私の答えが正解ではないし、子どもの成長とともに異なる悩みも増えてきます。

日本人でも、日本で子育てをして「孤育て」や育児ノイローゼになりがちな今の世の中、誰かと育児のことを話すと気が楽になるな~と思っているので、他のママ・パパも巻き込もう!と思い立ち、企画に至りました。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました^^

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