【⑧子育て相談部】第2回活動報告 離乳食からはじめる食育講座

「離乳食講座落ちた。XX区タヒね!」
という私・清水の叫びがきっかけとなり、阿辺山さんや苅谷さん、西垣さんの協力を得て今回のイベントに至りました。
紆余曲折がありましたが、個室居酒屋でランチを食べながら保育士である阿辺山さんを中心にざっくばらんに話す会となりました。
参加者は5家族15名の大所帯!
6ヶ月直前~7歳までのマルハチ・ジュニアたちと一緒に学ぶ、楽しい会になりました。

第2回子育て相談部イベントの様子


【日時】2016/4/17 11:30~

【会場】花かるた

【人数】5家族 15名

【概要】
1.離乳食は何のため?
離乳食は、「母【乳】から【離】れ、大人と同じ食事をするための【食】べ物」です。
最初は母乳やミルクで十分足りていても、成長するにつれてそれだけでは栄養が不足してしまいます。
そのため、食べ物から栄養が取れるように、少しずつ体を慣らす必要があります。

赤ちゃんの歯や消化器官は未熟なため、固い食べ物や脂っこい食べ物は消化できません。
また、顎の力が弱く、唇や舌もうまく動かせないので、最初は母乳と同じような液状のものを「ごっくん」と飲むことが精一杯です。
ドロドロの流動食から、柔らかいもの、歯ごたえを楽しむものへと、消化器官や口周辺の筋肉の発達に従って段階的にステップアップします。
おおむね6ヶ月からはじめ、およそ1歳半ほどで大人と同じような食べ物を食べることが出来るようになります。

食べる練習をすることと同時に、味覚や口ざわりも少しずつ覚えていきます。
何でも口に入れてみる時期がありますが、口の中で感触を確かめている、大事な発達のステップなのです。

食べることを覚えていくと、「食べ物とは何ぞや?」「食事とはなんぞや?」という、生きていくうえで必要な概念を理解していきます。
おいしいものを食べて幸せな気持ちになる体験を通じて、「食べること」に対する肯定感を得ていきます。
反対に、キライなものを無理やり食べさせられたり、食事のたびに怒られたりしていると、食べることが嫌な事として記憶され、
給食が食べれないなど、お子さんが苦労することになります。

母乳やミルクを飲むというのは生まれつき備わっている本能的な反射なので、赤ちゃんは教えなくても母乳を吸うことができます。
しかし「食べる」ことは本能ではなく、少しずつ学習し練習を積み重ねながら獲得していくものなのです。

[参考:ユニチャームHP ママの初めてレッスン Lesson8:初めての離乳食]

2.子供の立場になって考えてみよう
例えば歯が痛いときにせんべいを与えられても、うまく咬めないですよね?
赤ちゃんの口の動きから、今どんなことができるのかをよく観察し、それに合った食材・調理法を見極めてあげることが大切です。
迷ったら、市販のベビーフードで固さや味を確かめてみたり、
「自分が赤ちゃんだったら、どう感じるかな?」
と赤ちゃんの立場になって考えてみましょう。

味付けを薄味にし、脂っこいものや刺激物を避けるのも、繊細な味覚や消化器官を保護するとともに素材の味そのものに慣れさせる意味があります。
アメリカでは、幼児の糖尿病が社会問題となっています。
ファーストフードやチョコレートなどの脂っこく味の濃い食べ物に小さいうちから慣れてしまうと、
「これが【味】ということなんだ」
と理解し、繊細な風味を感じられなくなるのです。
1歳で自我(好き嫌い)が芽生え始め、3歳になると食生活の基礎が身につき始めます。
ジャンキーな食生活で将来の健康を損なう前に、正しい食生活の基礎をつくってあげましょう。

「食事中は席を立たない」「遊び食べをしない」といった躾も、できていないと大人になった時に本人が恥をかいたり苦労します。
何度でも言い聞かせ、どうしても守れないなら一旦食事を切り上げるなど、根気強く教える必要があります。

3.チャレンジさせてあげよう
子供は、時に痛い目をみながら成功と失敗を繰り返すことで成長していきます。
先日、高層マンションの窓から女の子が落下する痛ましい事故がありました。
高いところから落ちて痛い思いを体験することで、「痛いのは嫌だから、注意しなければならない。」と学習するのですが、
普段から高いところに慣れていると、恐怖心が育たずとんでもない行動に出るといいます。

「まだちゃんと食べれないから」「汚してほしくないから」と、
いつもママが食べさせてくれる子は、「自分から食べる」という経験に乏しくなります。
「食事というものは、誰かが食べさせてくれるもの」と思ってしまい、食事を出されてもお皿の前でじっと待っているといいます。

大人でも、テーブルマナーを知らないのに、高級料理店に連れて行かれたら戸惑ってしまいますよね?
自分でスプーンを持ちたがったり、大人の食事を食べたがることは、食べることに対する好奇心の現われです。
食に対する意欲を無理に押さえつけず、小さいうちは「練習」と思って子供のチャレンジを見守ることも大切です。

手づかみで食べて「ベタベタして気持ちが悪い」という体験から、「手を汚さないようにスプーンで食べよう」という発想が生まれるように、
偶にはあえて少し食べにくいものを与えたり、大人の食事から食べられそうなものを取り分けてみたりと、
チャレンジを応援してあげましょう。
(その際は、ママ自身がイライラしないように、レジャーシートを敷いておくなどの対策をお忘れなく。)

お手伝いも、積極的にやらせて、うまくできたら褒めてあげることで、自主性や自己肯定感が生まれます。
ただし、タバコや電池を誤飲しそうになるなど、命の危険がある場合は、叩いてでも止める必要があります。
「放置」ではなく「放任」し、優しく見守る姿勢が大切です。

4.最後に
自分達がそうであったように、子供はいつか巣立っていきます。
「上手に巣立てるように、巣立った後困らないように、成長を支援してあげるのが親の務めだと思う」
と、阿辺山さんは仰っていました。

色々悩んでいたこともありましたが、
上手に言葉で表せない赤ちゃんだからこそ、
「自分だったら、何を感じる?どうしてほしい?」
この指針を常に自分に問いかけていこうと思います。


子育て相談部の第2回イベントも恙無く終わることが出来ました。
会場となった「花かるた」様にも広めのスペースを用意して頂くなど、とても良くして頂きました。
ありがとうございます。

今後も、第3回、第4回と企画を重ねていければと思います。

子育て相談部にご興味のあるパパさんママさんは、下記のグループページへの参加をお待ちしています。
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